熊野古道は奥が深い!

昨日、行き当たりばったりで決めた熊野古道の始神峠*1を選択した。名古屋から特急で紀伊長島で乗り換えて船津駅で降りるつもりが、乗り継ぎに2時間掛かると駅員に言われて、泣く泣く途中下車した。仕方がないのでバスかタクシーで行こうとして、バスの運転手に始神峠の入り口近くの停留所を聞いたら、2、3分してようやく口を開き、「発電所で降りれば良いんじゃないか」と頼りない返事をもらった。不安なので後ろに停めてあるタクシーのおじさんに聞いたら、「発電所の次の停留所から逆に戻って来た方が一番良いから前のバスに乗りな」とアドバイスされ、パンフレットまで貰った。普通は、自分の手柄にするためにタクシーへ乗せると思うが、運賃の安いバスの方を奨めてもらい感謝する。さっきのバスに乗り込み目的の停留所を目指していたら、ボタンを押してないのに親切心からか発電所の停留所で停めて、「ここからしか行けないよ」と言われ戸惑いを覚えつつも途中下車した。峠の入り口から5分もすると勾配が少しキツイ登り坂があり、普段運動をしていない私は汗だくになりながら登った。頂上からは宮城の松島に似ている海岸が一望できたが、息を整えるのに必死で感動が味わえなかった。下りは緩やかな坂が続き、途中には顔を洗える場所もあり余裕で下っていった。ようやく、峠道も終え民家の横のトイレのベンチで休憩がてら腰掛けていると、民家のおばちゃんが声を掛けてくれて、「うちに寄ってスイカでも食べてき」と見知らぬ私達を暖かく迎え入れてくれた。下準備の悪い私達は水も用意せずに登ったので、喉がカラカラで用意されたお茶とスイカをあっと言う間に完食した。本当にこのおばちゃんには感謝したい。しばらく、おばちゃんと熊野古道の話をしたが、熊野古道には17コースの峠があるらしい。

*1:はじかみとうげ